大雨被害 東北・新潟各地で運転見合わせ JR東日本 「いなほ」「SLばんえつ物語」運休

2022年8月3日(水)に東北・新潟地方で降り続いた大雨の影響により、JR東日本の在来線は一部の区間で運転を見合わせています。

「SLばんえつ物語」をけん引するJR東日本の蒸気機関車C57型180号機(スタジオ@ほんこん/写真AC)
「SLばんえつ物語」をけん引するJR東日本の蒸気機関車C57型180号機(スタジオ@ほんこん/写真AC)

線状降水帯により広範囲に被害

線状降水帯を伴い長時間継続した雨の影響により、新潟県内では坂町駅構内の信号制御設備が浸水しました。被害の規模が大きく、復旧まで相当の時間を要するとのことです。羽越本線で運転を見合わせていた区間のうち、村上駅〜あつみ温泉駅間は8月6日(土)の始発から運転を再開しましたが、新発田駅〜村上駅間については少なくとも8月7日(日)まで運転取り止めとなります。特急「いなほ」および快速「海里」は新潟駅〜酒田駅間で全列車運休となります。運転再開時期は改めて知らせるとのことです。

磐越西線では、喜多方駅〜山都駅間にかかる橋りょうが倒壊したことにより、喜多方駅〜野沢駅間で当分の間運転が見合わせとなり、現時点で運転再開の見込みは立っていません。快速「SLばんえつ物語」についても8月6日(土)から当分の間、新津駅〜会津若松駅間の全区間で運休します。また、米坂線は米沢駅〜坂町駅間の全区間で運転を見合わせていますが、このうち米沢駅〜今泉駅間については8月10日(水)頃の運転再開が見込まれています(運休区間の路線図など詳細は下の図表を参照)。

【路線図で解説】JR東日本 大雨の影響により東北・新潟エリアの一部区間で運転見合わせ

盛土や道床の流出も

奥羽本線の東能代駅〜大館駅間では、大雨の影響により大規模な盛土流出が確認されており、同区間の列車は運休し、一部列車に対してバスによる代行輸送が行われています。8月4日(木)時点の見通しとして、運転再開まで10日間前後を要すると発表されています。これに伴い、特急「つがる」は弘前駅〜青森駅間の折り返し運転となります。また、8月6日(土)に運転予定だった臨時特急「ねぶたまつり号」は全区間での運休が決まりました。

五能線では橋りょうの損傷が確認されたとのことで、岩館駅〜深浦駅間で運転を見合わせており、運転再開まで10日前後かかるとのことです。この影響で、快速「リゾートしらかみ」は一部または全区間で運休となります。また、津軽線は大平駅〜津軽二股駅間の2か所で盛土や道床の流出が発見されており、蟹田駅〜三厩駅間で運転が取り止められています。こちらも復旧まで10日間前後を要すると見込まれています。